ぷっぷく工房

mugenとゲームとイラストをまったりと綴るブログです。

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つづら杯決勝戦~迷宮編その3~

こんにちは、管理人のつづらです。

さてさて、今週も迷宮編です。

タッグでの挙動を確認がてら、色々と組ませていると、
相性の良いキャラと悪いキャラが、少なからず出てきます。

キャラごとの相性によって、思いがけない強力なコンボが見つかったり、
逆に邪魔になったりと、新たな発見があって本当に面白いです♪
公開時には、色々と組ませて、最高のパートナー見つけて下さいね♪

ではでは、つづら杯スタートです!!

なお、今回も、一週間限定で、動画verも公開していますので、
ぜひ、リンクより見ていって下さいね~♪



【結界内部】

躍動を繰り返す薄暗い迷宮。
異様ともいえる、その結界内を無言のまま進むハガネ一行。

少しでも気を抜けば、再びその肉塊に取り込まれてしまうような
錯覚と緊張の中、一行は奥へと進んだ・・・。

ハガネ:・・・ったく! 一体この結界、どれだけ広いんだい・・・!
     このままじゃ、本当に息がつまりそうだよ!

苦虫をつぶした様に、ハガネがつぶやく。

飛竜子:・・・確かに、この結界からは、何か、じわじわと浸食されるような
     悪意のようなものを感じるな。 息をするだけで、一呼吸一呼吸
     エネルギーを吸い取られるような、そんな負の意思を。

光:・・・・・・・・・・・・・・・。

ハガネ:・・・どうしたんだい、光?

押し黙る光に、ハガネが声をかける。

光:・・・囚われていた時に、負の感情がどんどん大きくなるのを感じたんだ。
  まるで、なにかの意思に呼応するかのように、心の中からあふれ出して、
  抑えられなくなった・・・。

ハガネ:・・・・・・・・・・・・・・・。

アリーナ:・・・私も、同じ感覚を感じたよ。 故郷のみんなが、目の前から
      消えて、そして、誰かの声が頭の中に響いてきたんだ。
      『なにも救えない・・・。 希望などないって・・・。』

小夜:・・・どうやら、この結界は、われわれの負の感情を増幅する作用が
    あるようですね。 捉えた者を惑わし、そして、いつの間にか闇に
    捕らえる。 そうやって、どんどん力を増しているようです。

ハガネ:ちっ・・・! 本当に悪趣味だよ!! ん?

違和感を感じ、立ち止まるハガネ。

小夜:・・・どうやら、近くに捕らわれている方がいるようです。
    来ます。 みなさん、お気をつけて・・・!

不意に目の前の空間が歪むと、そこに複数の人影が現れた。

飛竜子:数が多い・・・。 分かれて、対処するぞ!

飛竜子の声を合図に、一行はそれぞれの気配へと向かった。



らんま?:俺は・・・男に・・・戻れない。

リン?:赤なの・・・白なの・・・?

ハガネ:!?

ハガネと光の目の前に、中華風の拳士が現れた。
おぼろげだった影は、やがてはっきりと、らんまとリン・ベーカーの姿を形どる。

二人は、ハガネ達を視界に捕らえると、無言のまま襲い掛かってきた。

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いきなり気弾を放つらんま。
とっさに上に避ける光を逃さず、飛竜昇天破で追い打ちをかける。

光:ぐっ・・・!

ハガネ:光・・・!

一瞬気を取られた隙に、今度はハガネをリンの投げが襲う。

光:・・・負けられない!!

今度は、光とハガネが、らんま達を挟み込むように攻撃を差し込む。
すんでの所で、間合いを離すと、気弾がまたもやハガネ達を襲う。

ハガネ:ちっ・・・!

光:私が・・・突破口を開く!

果敢に斬りかかる光。

ハガネ:よし・・・そこだ!!

必殺の投げナイフで相手を釘付けにし、そのまま光とともに接近戦に
持ち込むハガネ。

追い込まれたらんまは、逆転を狙い、一撃必殺の極大飛竜昇天破を放つが、
見切った光は、カウンター気味に炎の矢を放つ。

断末魔と共に、らんまとリンの影は消えていくのだった・・・。

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つづら杯決勝戦~迷宮編その2~

こんにちは、管理人のつづらです。

度重なるキャラの公開停止に、AIの公開スケジュールを
大幅に変更しなければならなくなりました・・・。(汗)

さらに、公開停止中の光のAIが海外のアーカイブに無断転載されるなど、
なんだか、ソウルジェムに大打撃を受けた感じです・・・。(困惑)
(りどみにも注意書きはあるのですが・・・。)

ともかく、今はやれる事を少しずつでもやっていかないと・・・。

・・・さて、今回はつづら杯のお話。

ストーリーの核心をつくパートになりますが、それと同時に、更新したAIの
タッグ性能を確認する為、おもにタッグ戦がメインのお話になります。

過去に惜しくも敗退した様々なキャラが再登場したりもするので、
ぜひぜひ、楽しみにしていて下さいね♪
(一週間限定で、動画verも公開予定です。>△<)

ではでは、タッグ戦の妙技、ごゆるりとお楽しみ下さい。



【結界内部】

バシュ! ザンッ!

二つの閃刃が煌めくと、異形の化け物は溶けるように消えていった。

ハガネ:ちっ・・・! なんなんだい、これは?

飛竜子:分からぬ・・・が、おそらくはこの結界内に住まう魑魅魍魎の類だろう。
     奴らに捕らえられると、意識を失い、結界内に取り込まれてしまう。
     私も何度も遭遇した。

ハガネ:面倒くさいねぇ・・・。 はっ・・・!

ドゴォォォ~~~~ン!!!

危険を察知し、一瞬の間に身をかわす二人。
爆炎に、ブスブスと肉塊が嫌な匂いを漂わせる。

ハガネ:あんたは・・・光!? それに、アリーナだったか?
     一体どうしたっていうんだい?

ハガネの視線の先には、うつろな目の光とアリーナの姿があった。
その掌からは、先ほどの炎の攻撃で生じた硝煙が立ち上っている。

光?:・・・セフィーロは救えない。

アリーナ?:・・・みんな・・・消えた。

ハガネ:!? し、しっかりしなよ、二人とも!!

飛竜子:・・・待て、様子がおかしい。

うつろな目のまま、光達はハガネ達に襲い掛かってきた。

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すれ違いざまに、互いのパートナーに斬りかかる二人。
そこにあるのは、ただ、やるかやられるかの殺意であった。

一瞬の隙を突き、斬撃を叩き込む飛竜子。
さらにハガネも、それに合わせるかの様にカウンターの爆撃を見舞っていく。

互いの隙を補い、攻撃を重ねていく二つの獣。
初めての共闘であったにもかかわらず、長年一緒に戦ってきたかのように
二人の息はぴったりだった。

飛竜子:甘い・・・!

猛攻に負けじと、反撃に転じる光とアリーナだったが、そのわずかな隙を
飛竜子は見逃さない。

ハガネ:今は時間がないからね・・・悪いけど、終わらせるよ!!

浮いた二人の肢体に、ハガネの無数のナイフが一気に飛ぶ。
激しい爆炎とともに浮かび上がる二人へ、飛竜子の追撃が襲い掛かる。

なんとか一矢報いようとする光達だったが、その怒涛の閃刃は、うねりとなって
二人を巻き込み、超必殺技を発動することなく、沈むのだった・・・。

・・・倒れる二人を無言で見つめるハガネ達。

飛竜子:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ハガネ:・・・ちっ、体が勝手に動いちまった。 大丈夫かい、二人と・・・なっ!?

倒れた二人を見て愕然とするハガネ。
なんと、その姿がみるみる溶けて、肉塊へと変貌する。

ハガネ:こ、これは・・・!?

小夜:・・・おそらくこれは、結界の作り出した紛い物、コピーでしょう。

ハガネ:コピーだって!? じゃあ、いったい本物はどこに?

小夜:・・・微弱ですが、この近くから、光さん達の気配を感じます。
    ・・・そこです。

小夜の指し示す先を見ると、奇妙に膨らんだ大きな肉塊が二つ見えた。
その中央には、不気味な紋様が鈍い光とともに浮かび上がっている。

ハガネ:な、なんだい、これは? なにかの繭のようにもみえるけど・・・。

小夜:おそらくこれは、取り込まれた光さん達です・・・。

ハガネ:なっ・・・! し・・・、死んじまったのかい!?

小夜:・・・いえ、まだ微かですが、生命の鼓動を感じます。
    飛竜子。

飛竜子:はぁぁ!!

小夜の印に合わせ、飛竜子がその愛刀サイファーを一閃する。

ごぱぁぁ~~!!

奇妙な音を立て、肉塊は分断され、中からずるりと光達が現れる。

光&アリーナ:うっ・・・。

ハガネ:・・・良かった気が付いたみたいだね。 大丈夫かい、二人とも?

光:あ、あなたは・・・ハガネ・・・さん? いったいどうして・・・?

ハガネ:それはこっちの台詞だよ。 あんた達は、何だってこんなところに?

光:・・・分からない。 でも、なにか得体の知れない力に全身を包まれて、
  気が付いたら、ここに。 ・・・それに、なにかいやな夢を見た気がしたんだ。
  海ちゃん、風ちゃんが・・・いなくなって、そして・・・。

両腕をぎゅっと抱きしめて、目をつぶる光。

ハガネ:・・・そうか。

しずかに、光の頭をポンとたたくハガネ。

ハガネ:大丈夫。 きっと、あんたの友達も、あんたの帰りを待っているよ・・・!!
     だから、一緒にいこう・・・!

光:う、うん。 あ・・・ありがとう。

小夜:・・・とにかく先を急ぎましょう。 アリーナさんも命に別状はありません。

アリーナの治療を終えた小夜が促す。
ハガネ達の目の前に広がる暗く深い迷宮は、ゆっくりと怪しい胎動を
繰り返すのだった・・・。

【現在の救助人数 3】
【メンバー総数 5】

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~迷宮編その1~

こんにちは、管理人のつづらです。

ゾディアックにより明かされるアネル達の悲しい過去・・・。
いまだ先の見えない戦況で告げられた一言は、
新たなる希望を生み出すのか・・・?

いよいよ、もう一つのストーリーが動き出します。
真実の扉が今・・・開かれる!



???:・・・っ、ここは・・・どこだい?

暗闇の中、意識を取り戻すハガネ。
次第に闇に眼が慣れてくるにつれ、その場所が異様な空間で
ある事に気付く。

脈動する肉塊・・・。
天井といわず、壁といわず、全てが異様な肉塊に覆われていた。
まるで人体の中のように規則正しく鼓動を繰り返すその光景を
見ながら、ハガネは眉をひそめる。

ハガネ:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
     ・・・あたしは、死んだのか? あんまり考えたくないけど、
     さながらここは地獄ってとこかな?

しばし、呆然とその異様な光景を見ていたハガネだったが、
ふとリアフィーユの事を思い出す。

ハガネ:!?

身体を動かそうとして、ハガネは初めて、自分の身体が肉塊で
拘束されている事に気付いた。

ハガネ:・・・これは?

???:・・・どうやら、気が付いたようだな。

ふと、つぶやく声が暗闇から聞こえた。
ハガネが目を凝らしてみると、向かいの壁に同じように捕らえられた
人影が見えた。

ハガネ:!? あんたは・・・、たしか飛竜子?

飛竜子:・・・覚えていてくれたとは光栄だな。 もっとも再会を喜ぶ
     ような状況でもないがな・・・。

ハガネ:一体ここは、どこなんだい・・・? あたし達は、どうなっち
     まったんだ?

飛竜子:・・・少なくとも天国ではない事は確かだ。 もっとも厄介な
     状況に変わりはないが。 我らはおそらく結界の中にいる。

ハガネ:これが結界だって? ・・・誰が作ったか知らないが、あんまり
     いい趣味じゃないね。

飛竜子:・・・同感だ。 見た目も最悪だが、なにより、この結界の
     厄介な点は、異物を吸収し、同化しようとする所にある。

ハガネ:なんだってっ・・・!? 悪趣味にもほどがあるよ・・・!

見ると、飛竜子の身体は半分以上、肉塊によって包み込まれていた。

ハガネ:は、はやく、ここから脱出しないと・・・!
     あんたも早く、どうにかしないと洒落にならないよ・・・!!

もがくハガネだったが、肉塊はびくともしない。

飛竜子:・・・無駄だ。 こいつにはどんな攻撃も効かない。
     かえって吸収を早めるだけだ・・・。

ハガネ:・・・そんな事言ったって、あんたはなんでそんなに冷静なんだ?

よく見ると、徐々に手足の肉塊の量が増えている。

ハガネ:うわっ、冗談じゃない! こんな同人誌みたいな展開は、
     願い下げだよ!! あんたも悟ったような目をするんじゃないよ!

慌てるハガネに対し、冷静に空間を見つめる飛竜子。

・・・と、不意に空間に光の筋が現れたかと思うと、それが五芒星を描き始める。

ハガネ:!?

飛竜子:・・・きたか。

五芒星は更なる輝きを増し、闇を光で包みこむ。
次の瞬間、そこには一人の女性が立っていた。

???:・・・まったく、あんな手がかりで私に結界を探らせるとは、
     無謀にもほどがありますよ、飛竜子。

ハガネ:あんたは・・・!?

そこに立っていたのは、ナコルルの旧友小夜だった。
小夜は静かにハガネに会釈をすると、再び飛竜子に話しかける。

小夜:時計の壊れた羊のぬいぐるみ・・・。 人身御供を表す結界を
    意味するとしても、もう少し分かりやすいものはなかったのですか?

飛竜子:・・・あいにく、時間が無かったのでな。 目についたぬいぐるみを
     使うしかなかったんだ。 でも、お前なら、ここまでたどり着けると、
     信じていたよ。

小夜:・・・まったく、あなたという人は。

小言を言いながらも、飛龍子に向かって印を結び、白い粉を振りかける小夜。

あれほど攻撃の効かなかった肉塊が、一気に四散する。

ハガネ:えっ・・・? そ、それは?

小夜:ふふっ・・・。 お清めの塩ですよ。 一時しのぎに過ぎませんが、
    邪悪なるものを退ける力があります。

そう言いつつ、ハガネにも清めの塩を振りかける小夜。

小夜:・・・あまり時間がありません。 はやく、他の方達も探しましょう。

ハガネ:ふぅ~、助かったよ、小夜! ・・・リアフィーユの事も心配だ。
     早く探しにいこう! ん?

飛竜子:・・・ちっ、追手か。

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自由になったハガネ達の前に現れる異形の化け物。
殺気をまとい、立ちふさがるその化け物を前に、とっさに戦闘態勢を取る
ハガネと飛竜子。

ハガネ:こんな所で足止めを食う訳にはいかない、一気にいくよ、
     飛竜子!

飛竜子:・・・無論だ。

闇に二つの閃刃が煌めいた。

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~中編その6~

こんにちは、管理人のつづらです。

暴走するアネル。
必死に呼びかけ続けるナコルルの想いは、はたして
アネルに届くのか・・・?

徐々に明らかになっていく、選手喪失の謎。
物語中編も、いよいよ佳境です!



【本戦会場】

アネル:ゴアアアアアアア・・・ア・・・っ!!!!

ナコルル:アネルさん、お願いっ・・・!!
      話を・・・話を聞いて下さいっ!!

激しい炎を吐きつつ、会場を破壊し続けるアネルにナコルルは
なおも話しかけ続ける。

焦点の定まらぬ業火が、会場のあらゆる箇所を破壊し、
その一部がナコルルへと降りかかる。

それをゾディアックが片腕のまま、巧みに射線をずらしつつ、
弾き飛ばす。

ゾディアック:・・・どうするナコルル。 このままでは埒が明かぬぞ。

ナコルル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ゾディアック:・・・そういえば、先ほどそなたは、アネルの暴走の由縁を
        話していたな。 一体、アネルをここまで追い込んだものとは、
        なんなのだ・・・?

ゾディアックの問いに、ナコルルは一瞬躊躇しつつ、言葉を振り絞る。

ナコルル:・・・アネルさんのお仲間である・・・ハガネさん・・・、
      そして、リアフィーユさんが・・・アネルさんの目の前で・・・。

それ以上の言葉は繋げられなかった。
悲しみに顔を歪ませ、胸の前に手を当てるナコルル。

ゾディアック:・・・そうであったか。

暴走の理由を悟ったゾディアックは、もう一度アネルに視線を戻す。
しばしの沈黙の後、ゾディアックは静かに語り出す。

ゾディアック:・・・我ら、4人が研究所を出て一年。 余を除く、アネル、
        ハガネ、リアフィーユの3人は、ともに暮らすようになった。
        親の顔も知らぬ、他人同士ではあったが、まるで互いの
        欠けていたものを補う様に、意思を通じ合わせる様になった。

ナコルル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ゾディアック:・・・始めはぎこちなく、よそよそしいものではあった様だが、
        それでも、互いに足りないものを補い合い、支え合う姿は、
        未熟とはいえ、家族そのものの様でもあった。 まるで、
        血を分けた本当の姉妹のようにな。

ナコルル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ゾディアック:・・・それからだ、アネルが少しずつ変わっていったのは。
        それまで、非情ともいえる冷徹さで、部外者をただ排除する
        だけの存在だったあやつが、2人と過ごす日常の中で、
        少しずつ己の感情を取り戻していったのは。 ・・・まるで、
        氷が徐々に解けていくようにな。

ナコルル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ゾディアックの表情は普段と変わりないものだったが、アネル達を語る
その瞳は、とても穏やかなものの様にナコルルは感じていた・・・。

ゾディアック:・・・ナコルルよ。 そなたにはアネルがどう映っている?

不意に、ゾディアックがナコルルに問う。

ナコルル:・・・人として、とても立派で、何よりも人を絶対に裏切らない、
       尊敬出来る方だと感じました。

ゾディアックの問いに、ナコルルは己の考えを率直に伝える。

ゾディアック:・・・そうか、そなたにはそう見えるか。

ナコルル:?

ゾディアック:・・・確かにあやつは、人として、分別をわきまえた立派な人格を
        備えているのだろう。 ・・・多少、融通の利かない頑固な部分も
        あるがな。 だが、そなたが感じたあやつの人格は、ある意味、
        砂上の城のような危うきものでもあるのだ・・・。

ナコルル:それは・・・一体?

ゾディアック:・・・そなたも薄々、我らが人とは少し違う存在である事を感じて
        いるのであろう? ・・・察しの通り、我らは、とある神の再現という
        研究の副産物として生まれた存在だ。

ナコルル:・・・・・・・・・っ!

ゾディアックは、なおも言葉を繋げる。

ゾディアック:・・・馬鹿げた話だ。 元より人が神を作り出すなど不可能に近い。
        我らとて、しょせん元となった神の、人間の複製品としての存在に
        過ぎん。 我らが個々持ちうる人格も、研究に都合の良い様に
        後付されたものだ・・・。

ナコルル:・・・そんな、そんな事って・・・。

言葉を失うナコルル。
ゾディアックの話は、彼らの背負ってきた重い過去を推測させるのに、
十分なものであった。

ゾディアック:・・・ともかく、アネルは、外部からの侵入者を排除する為、戦闘に
        不必要とされる感情は全て消去させられていたのだ。 文字通り、
        ただ、戦う為の・・・守る為の道具としてな。

ナコルル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ゾディアック:・・・ハガネやリアフィーユと共に暮らす中で、少しずつ人間らしい
        感情を取り戻していったあやつではあるが、【ヒト】として生きた
        年数は、おそらく、そなたよりまだ短い。 それ故、その心、精神は
        大きな衝撃を受ければ、硝子の様に容易く割れてしまうものなのだ。
        ・・・今回のあやつの暴走も、心の拠り所となっていたものを失った
        事に対する動揺と見ていいだろう。

ナコルル:アネルさん・・・。

ここまで話し、ゾディアックは訝しむ。

ゾディアック:・・・とはいえ、解せぬな。 余は未だに、ハガネとリアフィーユの
        存在を感じておる。 あやつらが死んだとは到底思えぬのだが・・・?

ナコルル:!? それは、一体どういう事ですか・・・!?

ゾディアックの突然の発言に動揺するナコルル。

ゾディアック:・・・うむ。 先ほど話した通り、我らの身体には【オロチ】と呼ばれる
        神の因子が組み込まれておる。 因子は、保有者に力を与えると
        同時に、因子の組み込まれた者同志の存在を感覚的に認識する事も
        可能としている。 ・・・その因子が余にはっきりと告げておるのだ。
        あの二人の存在をな。

ナコルル:まさか・・・!? そんな・・・。

ゾディアックの言葉に、驚きを隠せぬナコルル。
しかし、その胸は、新たなる希望を感じずにはいられなかった。

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~中編その5~

こんにちは、管理人のつづらです。

仲間を失い、暴走するアネル・・・。
全ては、オーガストの意のままになってしまうのか・・・?

風雲急を告げるこの戦いの果て、ナコルルの取る行動とは!?
絶望と混乱の中、いよいよ物語は、ターニングポイントです!!

パンドラの箱に残されたもの・・・それは。



アネル:ぐあああああああああああああ~~~~~~!!!!

仲間を失い、暴走するアネル。
猛るような悲鳴のようなその雄叫びは、会場を揺るがす激震を巻き起こした。

アネルを中心に、前後左右に亀裂が走る。
振動は、さらに大きくなり、会場周辺の柱を数本崩壊させる。

大気の振動さえも巻き起こす、その異様な姿に、今までこの戦いを余興と
捉えていた観客達の間から、動揺と混乱の声が悲鳴となって生じ始める。

オーガスト:ふふふ・・・! いいよ、いいよ!! ついに心が壊れた
       みたいだね♪ そうよ、私達はただ壊す事しか出来ない道具・・・。
       その破壊と怒りの衝動に駆られた姿こそ、私達の本性なのよ!!

アネルの暴走する姿を見て、満足げに笑みを浮かべるオーガスト。
ひとしきり、笑い続けた後、じっと虚空を見つめる。

オーガスト:(・・・そうよ、変えられるはずがないのよ、この血塗られた運命は。)

口端が僅かに歪む。
ふいに、アネルに視線を戻したオーガストは、挑発するかのように声を発する。

オーガスト:あははは!! ほぉ~ら、あなたの大切なものを奪った
       ゾディアックと私は、ここにいるわよ!! 悔しいでしょお!
       憎いでしょう!! ・・・だったら、その憎しみと怒りの炎で、
       私達を殺してみなさい!! ほら、ほらぁ~~~~!!!

両腕を広げ、アネルを自分へと招くオーガスト。

その姿を捉えたアネルの瞳に、憎悪の光が灯る。

アネル:・・・オ・・・オ・・・ガス・・・ト・・・!
     グオオオオオオオオオオオ~~~~~!!!!

咆哮と共に、その口から発せられる紅蓮の炎。
そのすさまじい炎は、まるでレーザービームのように一瞬でオーガストの
立っていた場所まで放射される。

一気に爆発四散する煉瓦。
激しい振動と共に、爆炎を上げるステージ。
試合会場は一気に恐怖の悲鳴で覆い尽くされた。

巧みに攻撃をかわしつつ、挑発を続けるオーガストに、なおもアネルは
業火を吐き続ける。
しかし、怒りに焦点の定まらないその攻撃は、会場をいたずらに破壊する
だけだった。

ナコルル:う・・・。

その激しい振動に、意識を取り戻すナコルル。

目の前で咆哮を上げる炎の獣。
それが、アネルの変貌した姿である事を理解するのに、それほどの時間は
かからなかった。

ナコルル:ア、アネルさん・・・!

すさまじい咆哮を上げつつ、四方八方に業火を噴出するアネル。
まるで、泣いているかの様な悲しい叫びを聞いたナコルルは、いてもたっても
いられず、ゆっくりとアネルに近づいていく・・・。

オーガスト:あらあら・・・、気が付いたみたいだね、お姫様♪
       一体何をするつもりなのかしら・・・? 残念だけど、ああなって
       しまったら、もう二度と元に戻る事なんてないよ。 あんたの
       知ってるアネルはもういない。 あれはただの・・・、破壊の化身、
       怪物さ。

ナコルル:違います・・・! たとえどんな姿になろうと、アネルさんは
      アネルさんです!! 私の命に代えても、元に戻して見せます・・・!!

オーガスト:他人の為に命を捨てる・・・? あははは、馬鹿かい、あんた!
       誰もが自分の命が一番大事なんだ、どんな偉い事言ったって、
       窮地に陥れば、メッキなんか剥がれちまうんだよ!!

オーガストの言葉に耳を貸さず、ナコルルはアネルへと近づいていく。

ナコルル:だめ・・・。 アネルさん、悲しみに、憎しみに押しつぶされないで・・・。
      あなたは、そんな弱い人じゃない・・・。

ナコルルを視界に捉えるアネル。
もはや、目の前の人間がナコルルだと認識する事もなかった。
今のアネルにとって、視界に入る物、全てが憎むべき対象、壊すべき存在であった。

破壊衝動に駆られるアネルは、近づいてくるナコルルに威嚇の炎を浴びせかける。
ナコルルを掠め、次々に被弾する炎。

ナコルル:アネルさん・・・。

ナコルルの肌は、徐々に炎による火傷で、傷付き始める。
しかし、ナコルルは足を止める事無く、歩き続けた。

なおも近づいてくるナコルルに、アネルは咆哮と共に、一気に紅蓮の炎を
浴びせかけた。
凄まじい勢いで迫りくる巨大な炎。

カッ・・・!!!
ドゴアアアアアアアアアアアアア・・・・・!!!!

激しい閃光が瞬き、衝撃と共に爆発する炎の渦。
紅蓮の炎がナコルルの全身を焼き尽くす!!

・・・が。

???:やれやれ・・・。 余の身内の晴れ舞台と聞いて来てみれば、
     よもやこのような事になっていようとは・・・。

ナコルル:!?

オーガスト:な・・・! お、お前は・・・!?

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ナコルルの目の前に立ちはだかり、アネルの業火を片手だけで跳ね除ける男。
アネルをじっと見つめ、微動だにしないその男の風貌は、あろうことかゾディアック、
その人であった。

ナコルル:あ、あなたは・・・一体・・・!?

ナコルルにも、今の状況が全く理解出来ない。
先ほど、仲間を傷つけ、あろう事か、大切な人の命を奪ったはずのゾディアックが、
自分を助けたのだ。

オーガスト:ば、馬鹿な・・・!? な、何故、貴様がここにいる!!
       門番は・・・、ゲートキーパーはどうした!!

ナコルルの動揺をよそに、狼狽し、まくし立てるオーガスト。
その顔には、明らかに焦りの表情が見て取れた。

ゾディアック:門番・・・? ああ、あの者の事か。 確かに少々、手こずりは
        したが、余にとっては、まあ、造作もない事だ・・・。

ゾディアックの片腕から、血が滴っている。
激闘を繰り広げていた事は、火を見るより明らかだった。

ゾディアック:・・・それにしても、余の紛い物まで用意するとは、つくづく、
        貴様も戯言が好きと見えるな、オーガストとやら。

もう一人のゾディアック?を一瞥するゾディアック。

奇妙な構図だ。
まったく瓜二つの姿形をした人間が対峙するかのように向かい合う。

だが、その身体から放出される強烈なプレッシャーは、偽物の比ではなかった。

オーガスト:くっ・・・!
ゾディアック(コピー):ぐあっ・・・。

本物の放つ重圧で全く動けない、コピーとオーガスト。
再びゾディアックは、アネルに向き直すと、静かに語り始めた。

ゾディアック:・・・不甲斐無いものだな、アネルよ。 余の暴走を止めるべき
        存在のお前が、このような姿に成り果てるとは。 木乃伊取りが
        木乃伊になるとは、この事か・・・。

アネル:グオオオオ・・・オオ!!

ゾディアック:・・・余の暴走を止めるのがお前の役目であると同時に、お前の
        暴走を止めるのも余の役目。 このまま生き恥を晒すくらいなら、
        いっそ余の手でお前を・・・。

静かにアネルに手をかざすゾディアック。
その手に魔方陣のような紋章が浮かび上がる。

ナコルル:待って下さい!!

アネルの危機を察したナコルルが、ゾディアックに声をかける。

ゾディアック:ぬ・・・、そなたは?

ナコルル:私は、ナコルルと申します。 ゾディアックさん、先程は助けて頂き、
      ありがとうございました。 ・・・ですが、どうかアネルさんを傷付ける
      のは、待って下さい!

ゾディアックに必死に懇願するナコルル。
曇りなきまっすぐな瞳を静かにゾディアックは見た。

ゾディアック:・・・しかし、このままでは、アネルは周りの物をすべて破壊し尽くし、
        暴走の限りを尽くす事となるだろう。 己さえ見失ってしまった
        あやつを止める手立てがあるのか?

ナコルル:・・・今のアネルさんは、大切な人を目の前で失ってしまった現実に、
      心が耐え切れなくなっているんです。 周りを憎み、相手を憎み、
      そして、何より、何も出来なかった自分自身を憎んでいる。 
      ・・・自分自身が、許せない状態になっているんです。

ゾディアック:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ナコルル:悔やんでも、悔やんでも、後悔しきれない自責の念。 本当に
      大切だったからこそ、どんどん心が闇に沈んでいく・・・。 負の念に
      ずっと囚われてしまっているんです。

ナコルルの心を過ぎる父、そして、妹リムルルの姿。

ナコルル:でも・・・、人は、きっと前に進む事が出来る。 大切な人との
      思い出は、悲しいものだけじゃない筈です。 私は・・・、私は、
      アネルさんの心を信じます。 どんな苦境にも負けない強い心を・・・!

未だ咆哮を上げるアネルをじっと見つめるナコルル。

ゾディアック:・・・そなた、何故そこまでアネルの事を?

ナコルル:アネルさんは、私をずっと支えて下さいました。 自分自身の
      苦しさも胸にしまい、辛い顔一つ見せず、人の為、ずっとずっと
      動いて下さいました。 ・・・だから、私も、アネルさんの力になりたい。
      アネルさんは私の大切な・・・。


(仲間だから!!)


まっすぐな瞳で、アネルを見つめるナコルル。

ゾディアック:・・・アネルは、良き友を持ったようだ。 ・・・なれば、余もそなたに
        協力しよう。 我が名はゾディアック。 守護する者也!!

ナコルル:・・・ありがとう、ゾディアックさん。

ゾディアック:・・・とはいえ、どうするナコルル。 余は破壊する事は得意だが、
        心を救うような高度な技は持ち合わせていない。 ましてや、
        相手は暴走したアネルだ。 生半可な小手先の技は通用せぬぞ・・・?

ナコルル:きっかけが・・・、何かきっかけさえあれば、なんとかアネルさんの心に
      呼びかける事が出来るのですが・・・!

ゾディアックの登場によって、急展開を迎える会場。
はたして、ナコルルは、ゾディアックは、アネルの心を救う事が出来るのだろうか?

to be continued・・・
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