ぷっぷく工房

mugenとゲームとイラストをまったりと綴るブログです。

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つづら杯決勝戦~覚醒編その4~

こんにちは、管理人のつづらです。

深い闇の中、アネルの心に届いた友の想い。

我が身を省みず、差し出されたその想いは、
一筋の光となって、アネルの心を照らす・・・。

・・・大切なものを思い出し、己が心の闇と、
正面から向き合うアネル。

今、真の自分を取り戻す戦いが始まる・・・!!

・・・余談ですが、個人的にアネルのテーマとして
聞いて欲しいBGMが『born legend』!!

ぜひぜひ、脳内再生させつつ、今後の戦いを
見守って下さいね♪
ではでは、スタートです!



【精神世界】

パキィ・・・ンン!
ガラン・・・ガラン・・・ッ!!

最後の鎖がはじけると同時に、アネルを閉じ込めていた
重々しい鉄の格子も、音を立てて崩れ落ちていった。

後悔・・・、怒り・・・、悲しみ・・・、憎しみ。

強力な負の感情にがんじがらめになっていたアネルの心に
友の声が届く・・・。

アネル:こ・・・、この声・・・は?

ハガネ:(・・・忘れるんじゃないよ、アネル! あんたは一人じゃない!)

ナコルル:(アネルさん・・・! 戻ってきて・・・!!)

真っ暗だったアネルの目の前に、懐かしき友の面影と声が聞こえる。

アネル:・・・そうだ、あの日も・・・こんな風に。

アネルの脳裏によみがえる研究所での日々。

変化のない永遠ともいえる景色の中、差し伸べられた手。

友の優しい声。

アネル・・・!

アネルさん・・・!!

行こう! ・・・一緒に!!

アネル:!? リア・・・フィーユ。

不意にアネルを包み込む温かいぬくもり。

リアフィーユ:(・・・忘れないで、ずっと・・・一緒だよ。)



アネル:そうか・・・、私は・・・。



今まで止まっていたアネルの時間が、もう一度、動き出す!!


カッ・・・!!
シュウウウウ・・・!!


ナコルル:!? アネルさん・・・!

まばゆい閃光と共に、アネルを拘束していた牢獄が瓦解する。
崩壊が一通り収まると、その中心にアネルが一人、静かに佇んでいた。

アネル:・・・心配をかけたな。 ありがとう、ナコルル。
     もう、大丈夫だ・・・。

ナコルル:アネルさん・・・、本当に・・・本当に、良かった・・・。

ナコルルの目から大粒の涙が零れ落ちる。

ナコルルの震える肩をそっと抱き寄せ、アネルは静かにつぶやく。

アネル:・・・すまなかったな。 私が・・・不甲斐ないばかりに
     迷惑ばかりかけた・・・。 気持ちばかり先走って、
     本当に・・・大切なものを見失うところだった・・・。

ナコルル:アネルさん・・・。 もう・・・、もういいんです。

ナコルルが、首を振る。

アネル:ずっと・・・、ずっと誰かを守りたいと思っていた。
     誰かを守れなければ、自分の居場所なんてないと・・・、
     思っていた。 でも・・・、違うんだ。 私には、居場所が・・・
     あった。 私が・・・、守っていたんじゃない。 
     私が・・・、ずっと、守られていたんだ・・・!!

ナコルル:アネルさん・・・。

アネル:・・・だから、もう逃げない。 私は・・・私の心と
     向かいあう。 自分の心の闇と向かいあう!!

アネルが前方の闇をキッ・・・!!と見つめる。


ゴォオオオオオオ・・・・・・!!


周囲の闇が凝縮し、暗き炎と変化し、渦を巻き集まってくる。

暗き炎は、絡み合う様に天高く燃え盛ると、炎獣の姿へと
姿を変える。

ナコルル:あ、あれは・・・!?

ナコルルの脳裏に、会場を破壊し尽くす姿がよみがえる。

アネルが、一歩前に進み出る。

炎獣:ワレハ・・・闇。 全テヲ破壊スル闇ノ・・・化身。
    呪エ・・・己ガ身ヲ。 怨メ・・・運命ヲ!!

周囲より吹き荒れる炎獄の炎。
しかし、アネルは怯まない。

アネル:・・・私は、もう迷わない。 友が・・・、大切な仲間が、
     教えてくれた。 たとえ、この身が呪われていようと、
     私は・・・、道を・・・光を見つけてみせる!!

炎獣:・・・ホウ? 面白イ・・・、我ニ抗ウカ・・・?
    ナラバ、今度コソ、完全ニ貴様ヲ取リ込ンデクレヨウゾ!!
    カアアアアア・・・!!!

炎獣は気合とともに叫びを上げ、その姿をさらに変化させる。

その姿は、アネルと瓜二つ・・・。
いや、狂気を孕んだ紅い眼。
全身を包む炎と青白い紋様・・・。

アネルとは似て非なる存在だった。

mugen00858.png

炎獣:コイ・・・!! 弱キ者ヨ!!

アネル:いくぞ・・・!!

炎獣:カアアア!!!

同時に跳躍する二人。

mugen00859.png

一瞬に繰り出される数十発の拳の攻防。
互角に見えるその攻防だったが、炎獣の繰り出す炎をまとった
攻撃は、一撃一撃が重く、じょじょにアネルの体力を削る。

炎獣:喰ラエ・・・!!

炎獣の炎をまとった強力な一撃がアネルの目の前で爆ぜる。

ドォオオオン!!!

mugen00860.png

アネル:くっ・・・! まだだ!!

攻撃の隙を突き、アネルの連撃が炎獣をとらえる。

炎獣:クッ・・・! ナニ・・・!?

一撃一撃、アネルの決意を込めた重い一撃が、炎獣の身体を
的確にとらえる。

mugen00861.png

炎獣:馬鹿ナ・・・貴様ノ何処ニコンナ『力』ガ・・・!?
    瀕死ダッタ貴様ノ身体カラ感ジル・・・コノ『力』ハ!?

アネル:・・・言ったはずだ、私は一人じゃないと。
     この力は・・・私一人の力じゃない。
     みんなが・・・くれた希望の力だ。

怯む炎獣に叩き込まれる高速の連撃。

mugen00862.png

炎獣:グッ・・・、他人ガクレタ『力』ダト・・・!
    ソンナモノ、弱者ノ戯言ゾ・・・! 人ハ一人・・・。
    信ジレバ、イズレ必ズ裏切ラレ、絶望スル・・・!
    カアアア・・・!!

必死の形相で、繰り出される炎の連撃。

しかし、アネルは臆する事なく、さらに前へ踏み込む!!

炎獣:ナッ・・・!?

mugen00863.png

アネル:・・・確かに、人と触れ合えば、傷付く事もあるだろう。
     裏切られ、絶望する事もあるだろう・・・。
     ・・・それでも、私は、人を信じる!
     己を越えて、相手を思いやる、人の心を信じる!!
     弱さを抱えているからこそ・・・相手を想い、信じ、
     お互いに、強くなる事も出来るんだ・・・!

アネルの動きがさらに加速する。

アネル:これで・・・最後だ!! はあああ!!!!

炎獣:バ・・・、馬鹿・・・ナ・・・ッ!!
    我ノ・・・速サヲ・・・超エルダト・・・!? ガハッ・・・! 

アネルの疾風のような連撃が、炎獣をとらえ、
炎獣を一気に吹き飛ばす。

激闘の果て、アネルは、己が内なる闇に打ち勝つのであった。

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つづら杯決勝戦~覚醒編その3~

こんにちは、管理人のつづらです。

ハガネの助力で、アネルの精神世界に潜入したナコルル。

とめどなく溢れる記憶の中、ナコルル達は、アネルの心を探す。

果たして、友の声は、アネルの心に届くのか・・・?

枷を外すもの・・・、それは・・・?



・・・暗闇の中、うっすらと意識がたゆとう。

培養液、試験管。
部屋いっぱいに、設置された計器類。

いつからだろう、私が存在するのは・・・。

『守レ、コノ研究所ヲ・・・。』

アネルという名を与えられ、いつしか私は、この研究所の
門番となった・・・。

明滅する景色。

血。

炎。

倒れゆく敵・・・。

永劫ともいえる闘争の記憶。

降りかかる火の粉をただ払いのけるだけの存在。

それが・・・私だった。



【精神世界】

ナコルル:これは・・・?

ナコルルの脳裏に、誰かの意識が流れ込む。
ほどなくして、それが、アネルの意識だという事に気付いた。

???:これは、アネルの記憶。 いわば、アネルの心のかけらさ。

誰かの声がする。

ナコルル:・・・その声は、ハガネさん!?
      どこにいるのですか?

ハガネ:・・・あたしは、今は、いわば精神・・・魂だけの存在。
     本体は、別の所にあるのさ。

ナコルル:・・・やはり、そうでしたか。

ハガネ:・・・気付いていたのか?

ナコルル:ええ・・・、うっすらとですが。

ハガネ:・・・そうか。

ナコルルは、下唇を強く噛む。
離魂術が、どれだけ危険なものか、巫女であるナコルルには、
十分分かっていた。

ハガネ:・・・とにかく、今は、アネルの【心】を探す方が先だ。
     この空間の一番奥。 もっとも想いが集束している場所、
     そこに、アネルは必ずいるはずだ。 それを探すんだ。

ナコルル:・・・分かりました、やってみます。

ナコルルは、意識を集中し、アネルの心に語りかける。

ナコルル:アネルさん・・・、アネルさん、応えて。

無限とも思える記憶の海に、ナコルルは己の意識を飛ばす。
常人であれば、その質量に押しつぶされる程の膨大な感覚の中、
ナコルルは、己を確立しつつ、他者の意識を探るだけの力を持っていた。

ナコルル:・・・見つけた!!

記憶の海の深層。
暗き闇の底、その声は聞こえた。

mugen00857.png

グスッ・・・。
グスッ・・・。

すすり泣く、誰かの声。
幾重にも鎖が巻きつけられた牢獄の中、一人の少女が泣いていた。

少女:ごめんなさい・・・。 ごめんなさい・・・。

ナコルル:アネルさん・・・。

少女:・・・誰!? 誰かいるの!?

ナコルル:アネルさん、私です。 ナコルルです・・・。

静かに歩み寄るナコルル。

少女:!? ・・・いやっ! こないでっ・・・!

バチッ・・・!

ナコルル:くっ・・・!

突如、激しい痛みがナコルルを襲う。
憎悪、後悔、悲痛、怒り・・・。
様々な感情が、一気に沸き起こり、そして、ナコルルを貫いた。

鮮血が、その白き柔肌を朱に染める。

少女:だめ・・・、こないで! 私は、人を傷付ける・・・。
    私は、人を傷付ける事しか出来ない・・・!
    私は・・・破壊者だ!

少女から流れ込む負の感情が、ナコルルを再び、貫く。
激しい痛みに耐えながら、ナコルルは言葉を繋げる。

ナコルル:・・・そんな事、ありません。
      アネルさんは、私を含め、沢山のものを・・・、
      守って下さいました。

少女:違う・・・! 違うっ!! 私は・・・何一つ、守れていない。
    私が守ろうとしたものは、全部、指の隙間から零れ落ちる。
    私は・・・無力だ。

ナコルル:アネルさん・・・。

少女:私は・・・呪われている。 私は、なにかを守ろうなんて、
    考えちゃいけなかったんだ。 私の手は・・・血まみれだ。
    傷付ける事は出来ても、守る力なんてなかったんだ・・・!

次々と襲いくる少女の負の感情。
とめどなく襲いくる衝撃は、ナコルルを貫き、その口元からは、
鮮血が滴った。

ナコルル:・・・っ。

少女:お願い・・・、私に近づかないでっ・・・!
    それ以上、近づいたら、死んじゃうよ・・・!!

血まみれの少女は、悲痛な声で言い放つ。

ナコルル:・・・なら、あなたは・・・何故、私と同様に・・・、
       いえ・・・、私以上に傷付いているのですか・・・?

少女:!?

少女はナコルル同様、いや、それ以上の傷を全身に受けていた。

少女:私は・・・、私は・・・。

自分の傷だらけの両手を見つつ、打ち震える少女。

ナコルルは、静かに近づく。

ナコルル:あなたが、許せないのは・・・自分自身。
      仲間を救えなかった自責と後悔の念が、あなたを
      がんじがらめにしているのです。
      そして、それ以上に・・・、大切なものを失う事に
      怯えている・・・。

少女:う・・・わ、私は・・・、私はぁ~~~!!!!

絶叫する少女。
溢れかえる負の衝撃が四方からナコルルを襲おうとした時、
その衝撃を一身に受け止める人影があった。

ズン・・・ッ!!

少女:!?

ナコルル:ハガネ・・・さん!?

ハガネ:ぐっ・・・! ・・・しっかりしろ、アネル!! 
     さっきから・・・、黙って聞いてりゃ、呪われてるだの、
     傷つけるだの、ネガティブな事ばかり言いやがって・・・!!

少女:・・・!? あなた・・・は!?

少女の姿は少しずつ変化し、次第にナコルル達の知るアネルの姿へと
変わっていく。

アネル:・・・だって、そうだろう!! 私は、お前達を守れなかった!!
     私の力が足りないばかりに、お前達をむざむざ死なせて
     しまった!! 責められて、当然だ・・・!! 私は・・・、
     私は、自分が許せない・・・!! お前達を守れない私に・・・、
     何の価値があるというんだ・・・。 私は・・・。

ハガネ:馬鹿野郎~~~!!

アネル:!?

ハガネの声が木霊する。

ハガネ:・・・お前は、何様のつもりだ!! あたし達は、お前に
     守られなきゃいけないくらい弱い存在なのか・・・!?
     馬鹿にするのも、いい加減にしろ!! ・・・それにお前は、
     大きな勘違いをしている。 あたし達は、お前が強いから、
     一緒にいた訳じゃないんだよ!

アネル:・・・・・・・・・・・・・・・。

ハガネ:・・・こんな事、こっぱずかしくて言いたくないけど、あたしも
     リアフィーユも、お前が、あんたが気に入ったからこそ、一緒に
     いたいと思ったんだ! 力とか、そんなもの、関係ないんだよ!! 

アネル:・・・・・・・・・・・・・・・。

ハガネ:・・・結果がどうあれ、少なくとも、あんたは、あんたに出来る
     精一杯の事をしたんだろ!? あたし達は、知っている・・・。
     あんたが、あたし達の為に、命を懸けて挑んでくれた事を・・・!
     感謝こそすれ、なんで、あんたを恨まなきゃいけないんだい・・・!!
     それに・・・、あたし達は、【まだ】死んでない・・・!
     だから、これ以上、自分を責めるな!!

アネル:・・・っ!!

ハガネ:・・・ったく、本当にあんたは不器用だね。 
     他人の事を想ってるのに、自分ばっかり傷付いて・・・。
     いつも・・・いつも、あんたは、考えすぎなんだよ・・・!
     よっ・・・と!

アネル:!?

バチィ・・・!!

絡みつく鎖に手をかけるハガネ。
強烈な激痛が体中を駆け巡る。

アネル:な、なにをしているんだ・・・!?

ハガネ:・・・決まってるだろ、この鎖を外して、あんたを解き放つ。

アネル:や、やめろ!! そんな事したら、痛みで身体がばらばらに
     なるぞ!! ヘタをしたら、お前まで!!

構わず、鎖を解き続けるハガネ。
次々と襲いくる、想像を絶する強烈な痛み。

それは、精神体状態のハガネの身体をも蝕み、ハガネは吐血した。

ハガネ:はは・・・、痛え・・・痛えな・・・。 こんな・・・痛みに、
     お前は一人で耐えてたのか・・・。 ごふっ・・・!

ナコルル:ハガネさん・・・!

膝をつきそうになるハガネを支え、ナコルルも一緒に鎖を外しにかかる。

ハガネ:ぐっ・・・!

ナコルル:かはっ・・・!

耐えがたき激痛をその身に浴びながら、二人は、なおも動きを
止めない。

アネル:どうしてだ・・・? ふ、二人とも・・・、どうしてそこまで・・・!

同じ様に苦しみながら、アネルは二人に問いかける。

ハガネ:決まっているだろ・・・。 あんたが・・・。

ナコルル:決まっています・・・。 あなたが・・・。



『大切な仲間だから・・・!!』



アネルに流れ込む、友の感情・・・。



パキィィ・・・・・・ン!


1つ目の鎖が外れる。
続いて、2つ目、3つ目・・・。
次々と外れていく鎖。

それはまるで、アネルの心の枷を外すかのように、一本、また一本と
消えていくのだった。


そうか・・・、私は・・・。


最後の鎖が外れるのを見届けると、ハガネはガクリと膝をつく。
その存在はゆらぎ、急速に消滅し始めた。

ナコルル:ハガネさん!!

ハガネ:・・・どうやら、時間切れみたいだね。
    すまないが、後の事はたのんだよ、ナコルル・・・。
    出来の悪い【妹】だけど、面倒見てやってくれ・・・。

ナコルル:ハガネさん・・・。

ハガネ:・・・それと、あんたへの伝言だ。
     『リムルルは、生きている。』って・・・。

ナコルル:!?

思いがけぬ朗報に、涙するナコルル。
その瞬間にも、ハガネの存在は急速に薄れていくのだった。

ナコルル:ハガネさんっ・・・!!

ハガネ:(・・・出来れば・・・もう一度、心行くまで、あんたと
      戦いたかったねえ・・・。)

満足げな笑みを浮かべ、ハガネは静かに消えていくのだった・・・。

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~覚醒編その2~

こんにちは、管理人のつづらです。

ナコルルの窮地を救ったハガネ。
友の叫びは、果たしてアネルの心に届くのか・・・?

穿かれる切っ先は、何を貫く。
求めし、願いの先へ・・・今!!



【大会会場】

ナコルル:ハ、ハガネさん・・・?

ハガネ:・・・・・・・・・・・・・・・。

突如、会場に現れ、ナコルルの危機を救ったハガネは、
静かに変貌したアネルを見つめる。

瓦礫の山の中、沈黙する炎獣アネル。

周囲は、度重なる破壊の衝撃により、見るも無残な瓦礫の
墓場と化していた・・・。

ハガネ:・・・すまなかったね、ナコルル。
     ウチの馬鹿が、迷惑をかけた・・・。

寂しげな笑顔でナコルルに謝罪するハガネ。

ナコルル:い、いえ・・・そんな事は。
      それより、よくご無事で。 リアフィーユさんは・・・?

立て続けに質問するナコルルに対し、口にそっと指を当てるハガネ。

ハガネ:・・・すまないね、今はあまり【時間】がない。
     まずは、あいつを元に戻さないと・・・。

ナコルル:は、はい・・・。

ハガネ:・・・だいたいの事情は察している。
     一応、あいつが、ああなった経緯を話してくれるかい、
     ナコルル?

ナコルルに尋ねるハガネ。
ナコルルは、アネルが変異する一部始終をハガネに伝えた。

ハガネ:そうか・・・、やっぱり・・・。
     あの・・・馬鹿・・・!
    
キッ!と、一瞬、ゾディアックへと視線を送るハガネ。

ハガネ:・・・あんたにも、いろいろ言いたい事があるけど、
     今は、こっちの方が先だ。 しっかり、サポートしなよ!!

ゾディアック:む、むう・・・。

鬼気迫るハガネの表情に、なにも言い返せないゾディアック。

しばらくの沈黙の後、再びアネルに目をやると、ハガネは
静かに語りかけた。

ハガネ:・・・アネル、何をやってるんだ?
     その姿は、なんだよ・・・。
     それが・・・お前のしたかった事なのか?

炎獣アネル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ハガネ:・・・力に任せて・・・周りにあるもの全てを破壊し、
     拒絶して、大切であるはずのものも傷つける・・・。
     それが・・・、お前のやりたかった事なのか?

炎獣アネル:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

声を振り絞り、静かにアネルへ問うハガネ。

ナコルル:ハガネさん・・・。

ハガネ:・・・馬鹿だよ、お前は。 大切な物を守ろうとして、
     一人で傷つき、絶望し、あまつさえ、人の大切な物さえ、
     今、奪おうとしている!

炎獣アネル:グ、グオ・・・アアア・・・ア~~~!!!!

その声に反応したのか、今まで沈黙していた炎獣アネルは、
猛り狂う炎をハガネに向かって、吐き出す!!

迫りくる炎!!

ナコルル:ハガネさん、危ない!!

会場に木霊するナコルルの悲痛な叫び。

しかし、ハガネは動じない。

ハガネ:はあっ・・・!!!

ザシュッ・・・!!

気合とともに、炎獣アネルの吐く炎を己がナイフで切り裂く。

ナコルル:!?

ハガネ:・・・今のあたしには、お前の攻撃なんか効かない。
     現実から逃げている【臆病者】の攻撃なんかね・・・!

ナコルル:ハガネさん・・・、あなた・・・。

ナコルルの問いには答えず、言葉を続ける。

ハガネ:・・・お前の悲しみは分かる。 だけど・・・、
     現実から、己の弱さから逃げるな、アネル!
     誰にでも、心の弱さはある・・・。
     大切なのは、それと向き合う事。
     自分の弱さを認める事だ!!

なおも続く、轟炎の渦。
しかし、ハガネは意に反さない。

ハガネ:・・・忘れるなアネル。
     お前は、傷つけるために存在するんじゃない。
     ・・・何かを守りたかったんだろう、本当は!!

ハガネの言葉に呼応するかのように、愛用のナイフが、
まばゆい光を放つ。

ハガネ:ナコルル・・・!

ナコルル:はいっ・・・!!

高々と掲げたそのナイフにナコルルは手を添え、
二人は、気合とともに、一気に炎獣アネルへと突き立てる。

ブゥゥゥ・・・ンンン!!

ハガネ:・・・思いだせ、お前の本当の心を!!

ナコルル:アネルさん・・・、帰ってきて・・・っ!!!

炎獣アネル:グオオオオオオアアアアアアア~~~~~!!!!!

全てが光に包まれた。

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~覚醒編その1~

こんにちは、管理人のつづらです。

長かった迷宮編も一端の終止符を打ち、いよいよ最終章、
『覚醒編』へと移行します!

分かたれていたそれぞれの道が、一つの収束点に向かって、
一気にまとまっていきます。

はたして、ナコルルとその仲間達は、この混乱を極める戦いに
希望を見出す事は出来るのか・・・!?

こうご期待下さい!!



【大会会場】

mugen00854.png

ザシュッ・・・!!

その力を開放し、一瞬にして勝機をものにしたゾディアック。
その足元に、力尽き倒れるゾディアックコピー。

オーガスト:・・・っ!?

無言のまま、オーガストを一瞥するゾディアック。

その放たれる強力な闘気に、身動きさえ出来ない。

下手な動きをすれば、一瞬にして命を絶たれる凄み。
そんな圧倒的な力の差を、オーガストは全身で感じていた。

オーガスト:ふふっ・・・。 まさか・・・これほどとはね。

冷や汗が頬を伝い、ポトリと落ちる。
慎重に言葉を選び、台詞を絞り出す。

ゾディアック:・・・貴様は、取り返しのつかない過ちを犯した。
        本来なら、一瞬にして消しさってやりたいところだが、
        それは余の役目ではない・・・。
        貴様を裁くのは、アネルの役目だ・・・。

オーガスト:なっ・・・、なにを言っているの!?
       あいつが戻ってくるわけないじゃない・・・!!
       あなただって、知っているはずよ・・・!!
       ああなったらもう・・・!!

ゾディアック:・・・黙れ。

ゾディアックの強大な殺気がオーガストを襲う。

オーガスト:くっ・・・!

言葉を失うオーガスト。

ゾディアック:・・・少なくとも、あの者らは諦めてなどおらぬ。
        事の顛末を、余は見届ける。

オーガスト:・・・何とかなるとでも、思っているの?

ソディアック:・・・その時は、余が全てを終わらせるだけだ。

膨れ上がるゾディアックの闘気。
炎獣にも匹敵するその力を目の当たりにしながら、オーガストは、
己が前の強大な存在に戦慄するのだった。



アネル:グオオオオオオオ~~~~~!!!!!

依然、雄叫びを上げながら、破壊を続ける炎獣アネル。
その炎は、辺りの建造物を一瞬にして溶かし、会場は見る影もなく、
ボロボロの状態になっていた。

ナコルル:アネルさん、お願い!! 私の声を聴いて・・・!!

ナコルルの悲痛な叫びが会場に木霊する。

キャス狐:・・・ナコルル!
      このままでは、被害が拡大するばかりです!!

術式で襲いくる炎を緩和しながら、ナコルルをサポートする
キャス狐が声をかける。

すでにその身体はボロボロで、余裕ある表情を見せつつも、
力の限界が近づいているのは、明らかだった。

ナコルル:・・・ごめんなさい。 あなたにまで、無理をさせてしまって。

キャス狐:なぁ~にを今さら、言っているんですか?
      友の為に、命を懸ける。 ・・・こんなおいしい役、
      他の誰かに譲れますかってんですよ♪

ナコルル:くすっ・・・、あなたは変わらないんですね。

キャス狐:そういうナコルルこそ♪

絶望的な状況の中、二人は笑って見せた。

ナコルル:・・・一か八か、私がアネルさんに直接触れて、
      語りかけてみます!!

キャス狐:なっ!? 下手すれば、死んじゃいますよ!!

ナコルル:・・・それでも、それでも、アネルさんを救わなければ!!

ナコルルの想いを察したキャス狐は、無言のまま、ナコルルの横に並ぶ。

ナコルル:玉藻・・・?

キャス狐:・・・言っても聞かないんでしょ、あなたは。
      だったら、最後まで付き合いますよ♪
     
ナコルル:・・・ありがとう。 行きます!!

掛け声とともに、炎獣と化したアネルへ向かって走り出す二人。

アネル:ガアアアアアアア~~~~~!!!

咆哮とともに、炎を吹き出すアネル。

キャス狐:させません・・・!!

キャス狐が呪印とともに、魔障壁を展開する。

mugen00855.png

ピシィ・・・!!

全身より飛び散る血しぶき。
術の酷使により、すでにキャス狐の妖力は限界を超えていた。

ナコルル:玉藻・・・っ!!

キャス狐:・・・私に構わず、前へ進むのです、ナコルル!!
      必ず・・・アネルさんの元に・・・たどり着くのですよ。

ナコルルへのダメージを少しでも緩和すべく、全身に炎を浴びながら、
ナコルルの魔障壁を張り続けるキャス狐。

第二、第三波の轟炎をなんとか防ぎつつ、徐々に小さくなる魔障壁。
そして・・・、消滅する力。


炎獣アネルまでの距離・・・数メートル!


ナコルル:ああ・・・!

力尽きるキャス狐を目にしながらも、ナコルルは走るのを止めない。

託されし想いを胸に、ナコルルはアネルへ向かって走り続けた。

ナコルル:アネルさん・・・お願い、気付いて、気付いて!!

必死に手を伸ばすナコルル。
その手が、アネルに届かんとする瞬間、無情にも吐き出される豪炎!!


アネル:グァァァァアアアアアアア~~~~~!!!!


嘆きにも叫びにも似た咆哮を上げながら、炎獣アネルはナコルルに向け、
炎を解き放った!!


???:・・・っか野郎~~~~~~~!!!!!!!!!


刹那、炎獣アネルに振り下ろされる拳!!

強力な衝撃を伴い、打ち込まれた一撃は、炎獣アネルを壁際まで吹き飛ばし、
沈黙させる。

ナコルル:あ・・・、あなたは!?

そこに現れたのは、行方知れずとなっていたハガネだった。

mugen00856.png

to be continued・・・
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つづら杯決勝戦~迷宮編その15~

こんにちは、管理人のつづらです。

長く続いた迷宮編もいよいよ、クライマックス。

いよいよ、光が強敵αーイブとの決戦に挑みます。

各パート、無理ゲーに備えて、救済措置を用意していますが、
今回のイリスもそんな措置の一つ。
(ハガネパーティだったら、どうなってたか、考えるのも楽しいかも。笑)

はたして、光は、みんなを救えるのか・・・!?
想いが綴る迷宮編最後の戦い、いよいよ始まりです!!

「一体・・・何が始まるんです?」
「・・・大怪獣決戦だ。」



【結界深部・紅の封印】

光:こ・・・、これは・・・!?

飛竜子達の目の前に現れる巨大な聖獣。
巨大な光に吸い込まれた光だったが、気が付くと、
その身体は、結界内部とは、違った空間に立っていた。

しばし、呆然とする光だったが、それが出現した
聖獣の内部だと気付くのに、そう時間はかからなかった・・・。

光:これは、ミニイカ娘の・・・中?
  そうか・・・、レイアースが・・・ミニイカ娘が
  私に力を貸してくれたのか・・・。

光の中に、巨大化したミニイカ娘の・・・聖獣の意識が流れ込む。

光:!? ・・・一緒に・・・戦ってくれるのか!?
  ありがとう!!

飛竜子:光、無事なのか・・・!?

突然現れた巨大な聖獣に驚きつつも、光に声をかける飛竜子。

光:・・・うん、私は大丈夫!!
  レイアースが・・・、ミニイカ娘が力を貸してくれたから!
  飛竜子は、他のみんなを安全な場所に・・・!
  ここは、私が何とかする・・・!!

再び、αーイブの目の前に立ちふさがる光。

α-イブ:・・・何ノツモリダ、小娘?

光:・・・私が、みんなを守る!!

α-イブ:・・・少シグライ、姿ガ変ワッタカラトイッテ、
      図ニ乗ルナ・・・、下郎ガァ・・・!!

咆哮とともに、守護者から放たれる破壊の光!!

光:はああああ~~~~~!!!

光の叫びとともに、聖獣の目の前に聖印が顕現し、守護者の
放った光線を相殺する。

α-イブ:キッ・・・、貴様・・・!

光:もう・・・、終わらせよう・・・アリス!!

2体の巨大な獣が咆哮を上げた。

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α-イブ:クラエ・・・ッ!!

守護者の巨大な爪がイリスを襲う。
だが、イリスは無数の触手をその腕に絡ませ、威力を殺す。

α-イブ:小癪ナ・・・! 龍ヨ・・・!!

α-イブが片手を掲げると、闇の瘴気が龍の形を成し、
イリスへと襲いかかってきた。

鋭い牙がイリスの肉体を次々とえぐる。
イリスとシンクロしている光にも、同等の痛みが襲い掛かる!!

光:くぅ・・・! これ・・・くらいで・・・!!

しかし、光は怯まない。

αーイヴ:馬鹿ナ・・・、超速再生・・・ダト・・・ッ!?

α-イブの攻撃によって、傷ついたイリスだったが、
驚異の再生力によって、その傷がみるみるふさがっていく。

再生した触手が、レーザーを発し、向かってくる闇龍を
次々と撃ち落とす。

α-イブ:オノレ・・・!!

光:はぁあああ~~~!!!

唸る閃光、激しくぶつかり合う2つの巨体。
それはまさに、神と神との闘いに似ていた。

α-イブの驚異的な攻撃力の前に、深い傷を負いながら、
持ち前の再生力でなんとか食らいつくイリス。

α-イブ:クッ・・・、オノレ・・・!!

始めは余裕の表情を浮かべていたα-イブだったが、驚異的な
イリスの粘りに、徐々に劣勢になっていく。

α-イブ:貴様・・・、何故・・・、何故・・・倒レナイ!?

光:私には・・・、いや、私達には・・・守らなければならないもの、
  救わなければならないものがある!!
  だから・・・、絶対に、絶対に負けられない・・・!!

α-イブ:クッ・・・!! 氷壁ヨ・・・!!

劣勢になったαーイブは、体制を整えるべく、絶対氷壁の中に
身を隠す。

光:なにっ・・・!?

α-イブを守るかのように出現した氷壁は、イリスの放つレーザーを
全て無効化する。

α-イブ:ククク・・・、無駄ダ、コノ氷壁ハ全テノ攻撃ヲ無効化スル。
      モハヤ、貴様ニ打ツ手ハナイ!

勝ち誇るα-イブ。
しかし、光はあきらめない。

光:私達は・・・、絶対にあきらめたりしない!!
  はあああああ~~~~!!!!

咆哮を上げ、その両腕を次々と氷へと打ち込むイリス。

ピシッ・・・!!

無敵と思われた氷壁にひびが入る。

α-イブ:ナ・・・ニ・・・!?

パキィィィ~ンン・・・!!

砕かれる絶対氷壁。

あっけにとられるα-イブに間髪入れず打ち込まれる無数のレーザー。

α-イブ:馬鹿ナ・・・、馬鹿ナ・・・!!
      我ハ・・・私ハ・・・α-イブ。
      全テノ・・・始マリニシテ、終ワリノ存在・・・!
      貴様ラ如キ、下等ノ存在ニ・・・負ケルハズガ・・・ッ!!

次々と打ち込まれるレーザーによって、守護者の身体は、徐々に
砕かれていく。

光:これで・・・終わりだ・・・!!
  はあああああ~~~~!!!!

光の気合とともに、守護者の核に打ち込まれるイリスの右腕。
咆哮を上げて、崩れ落ちていく守護者。

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α-イブ:グ・・・アアアアア~~~~!!!

苦悶の声を上げるα-イブ。
だが、次の瞬間。

α-イブ:フ、フフフ・・・、ヨクゾ、私ヲ打チ破ブッタ・・・。
      ダガ・・・私一人デハ、滅ビヌ・・・。
      貴様ラモ道ズレダ・・・ッ!!

α-イヴの全身が怪しく輝きだす。

飛竜子:いかん・・・!! 光・・・っ!!

α-イブ:ハハハハ・・・、モウ・・・遅イッ・・・!!
      大人シク、共ニ・・・果・・・!?

高らかに笑みを浮かべるα-イブ。
全てが終わるかに見えたその瞬間、α-イブを抱きしめる者の姿が。

α-イブ:ナ・・・ニ・・・!?

光:・・・帰ろう、アリス。 もう・・・、もう終わったんだ。

α-イブ:ヤ、ヤメロ・・・私ハ・・・、私は、αーイヴ。
      全テヲ・・・全てヲ・・・滅ボス・・・存在。
      オ前ノ・・・事ナド・・・。 !?

ぽとっ・・・。

α-イブの頬に落ちる雫。

α-イブ:貴様・・・、泣いテ・・・、ウ、ア、あアアああ~~~~!!
      キ、消エル・・・私ガ・・・キエ・・・。


ブゥゥ・・・ンンン・・・!!!


その瞬間、天へと昇る閃光。

流れる静寂。

アリス:・・・おねえ・・・ちゃん?

アリスが、きょとんとした表情で、光を見上げる。

光:!? よかった!! 気が付いたんだね、アリス!!

アリス:どう・・・して、泣いているの?
    誰かに・・・いじめられたの?

不思議な顔で、光を見つめるアリス。

光:ううん・・・、そうじゃないよ。 アリスが・・・、
  アリスが、戻ってきてくれた事が嬉しいんだ。

アリス:そう・・・なんだ。 ・・・なんだか、嫌な夢を見てたみたい。
    お姉ちゃんが・・・いなくなる夢。

光:そうか・・・。 大丈夫・・・、私は、いなくなったりしないよ、
  アリス。

アリス:うん・・・、うん。 あ、あれ・・・?
    悲しくないのに・・・涙が・・・。

アリスの瞳から自然にあふれてくる涙。
それは、今まで感じた事のない温かい涙だった。

アリス:不思議だね・・・。 涙って、嬉しい時にも流れるんだね・・・!!

光:アリス・・・!

ギュッと抱き合う光とアリス。
その顔には、これまでにないほどの最高の笑顔があふれていた。

to be continued・・・
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